若年層に強いやる気スイッチの話

 いちばんの目標とするものを目指して自ら日々たゆまぬ前進を重ねていかなければ、わたしたちの多くはただ「生きていればいい」自分に甘んじてしまう。
「生きていればいい」モードにとどまっていたら、あなたのまわりの景色は決して変わらない。
それは毎年、同じ新年の誓いをくりかえすのに似ている。
同じイメージを描き、同じことを夢見て、「いつか……」と自分に言いながら終わってしまうだけのことだ。
 夢見るのをやめて、実際に行動を起こそう。
大いなる目標に向かって、少しずつ小さな歩を重ねていくのだ。
大きな目標に近づくための小さな一歩を、毎日一つリストアップしておこヽつ。
1 あなたの優先基準をはっきりさせる。
2 ポストイットに優先基準やそれを表す図柄を書いて(先週の「ダメ」ポストイットと取り替える)、ドア、電話、イントレー、コンピュータ、「管制塔」、デスクパッド、自宅の食堂テーブルなど、あなたの時間を食う用件が生まれる場所に貼っておく。
3 優先順位をつける方法を選ぶ。
 ・マーカーで色分けする方法。
 ・ABC、123をつける方法。
 ・自分流のやり方を開発しよう。
4 優先基準を使って毎日、リストに優先順位をつける。
5 今日のハートマークのついた欄を埋める。
 ・その日の終わりに「済み」マータをつけられる程度の、ほんの小さな歩でいい。
 ・より人きな目標やビジョンに向かって前進できることであること、 ・いまのあなたがしていることよりもスケールの大きなことを目標に定める。
 ・何か心躍る楽しいことにする。
6 新たに入ってくる情報、中断を要する用件やあなたの時間を取る依頼など、全部をそれぞれ「あなた」の優先基準に照らしてみる。
7 もし基準に見合うなら、一日の用件リストの進行具合に照らしてみる、8迷惑なのに「いい顔」をしない。
毎日あなたの時間を無駄にする不要な用件の八五パーセントを減らし、なくすようにしよう。
 さて、これからはあなたがっくりあげた秩序を毎日維持していく方法を学ぼう。
この秩序ある状態はあなたの到達目標ではなく、あなたが生きていくうえで持続しなければならない精神状態なのである。
 どれほどあなたの「コックピット」や「管制塔」が完璧であろうとも、どれほどあなたの「保留ファイル」のなかが順番通りに揃っていようと、どれほど「いま¶・決める」や「つねに優先順位を見きわめる」を頑固に守っていたとしても、あなたの王国を秩序正しく維持するために毎日の点検は欠かせない。
 といっても、そうした点検には一日わずか十分から十五分しかかからない。
そのうちの数分は一日の計画づくりや、。
日を終える作業に、そしてデスクの上をきれいに片づけるために使われる。
しかし、それは儀式のように毎日必ず行わなければならない。
さもないと、混沌がふたたびもどってきてしまう。
 しかも元の混沌とした状態にもどるのはあっというまだ。
毎日入ってくる一九〇の情報がそこらじゅうに溢れるのに大した時間はかからない。
いったん混沌がもどってきたら、あなたはふたたびそれに負けて、書類の山が勝ってしまう。
だから覚悟を決めて、このさきを読み進んでほしい。
一日の計画をチェックする Iリストに優先順位をつける 一目の段収りはだれにでもある。
「管制塔」のなかに「今日の用件」リストという、一日のレーダー・スクリーンがあるはずだ。
これにあなたは一日がはじまる前に優先順位をつけておかなければならない。
そうしなければ、どれほどがんばってみたところで、レーダーが機能しなくなる。
 たとえば、一日の初めにドアを開けてオフィスに入ろうとするところを同僚に捕まって、彼らの緊急を要する問題に巻きこまれるのが日常的になっているとする。
デスクにつくまでに、あなたはすでに他人の緊急の仕事を三つ片づけ、さらに七つを引き受けている。
滑走をはじめてしまったあとで、静かな時間を見つけて一日の計画をチェックしようとしてもそれはできない相談だ。
あなたは急ぎの仕事やら緊急を要する用件やらの火の粉を一日中払いつづけなければならない。
 もし、これがあなたの日常なら、社屋に入る前、会社の駐車場に停めた車のなかで計画を立てることを考えよう。
もしそうしているあいだも同僚がコバンザメのように車の窓に張りついてくるなら、自宅の車寄せに車を停めたまま一日の計画を立てる必要があるかもしれない。
もし家族がコバンザメのようにつきまとうなら、途中の公園に車を停めて一日の計画をチェックしよう。
場所はどこでもかまわない。
ただ、予定外のめちゃくちゃなスタートを切るはめになる前に計画を立てよう。
そのときを逃したら、一口をうまくはじめることは決してできない。
だれかの用件に邪魔される前にその日の予定をチェックし、リストに優先順位をつける。
アポを確認する
1日の計画をチェックするには、第一に用件リストの優先順位付け、第二にアポの傍認だ。
アポの確認をする際は、そのアポに必要なレポートや書類のコピー、参考資料、ファイル、メモ、リスト、電話番号や地図が揃っているかどうかもチェックする。
記事のコピーや本、情報や電話番号など、持参すると約束したものはないか点検しよう。
そうしたものは「明日持っていくもの」トレーなどに、全部一緒にまとめておくことを忘れないようにしよう。
 相手の時間をあなたのせいで無駄にしないで済むように、忘れ物がないように気をつけよう。
ミーティングに出かけて、準備のできていない相手と同席したことはないだろうか。
そんなとき、「しょうがないな、みんなの時間を無駄にして!」と思わなかっただろうか。
だからあなたがその張本人にならないようにしよう。
怠りなく準備をしておくのだ。
毎日二日の計画をチェックして、抜かりがないように確認しておこう。
 たとえば、午前八時に「一日の計画をチェック」しはじめた時点で、午後三時のミーティングに必要なレポートができあかっていないことに気づいたとする。
それでもまだ準備に充てられる時間が七時間もある。
 またはミーティングの出席者たちに電話をして、開催時間を変えてもらうこともできるかもしれない
(もちろん、「管制塔」にあらかじめレポート作成手足を入れておくべきなのだが、しかたない。それにこういう失敗があると、少なくとも二度とくりかえさないように気をつけるはずだ)。
だが肝心なのは、「一日の計画をチェック」しておくと、準備ができるということだ。
毎日、その日のアポについて確認する習慣をつけておけば、忘れ物もなくなるし、不都合があっても準備したり、予定を入れなおしたりすることができる。
大きな用件をタイムスケジュールに組みこむ
計画をチェックするときにする三つ目の作業は、優先順位をつけたリストを見ながら、時間がかかる用件があるかどうかを判断し、アポと同じように時間を決めて予定に組みこんでしまうことだ。
 わかしは電話をかけるだけで毎週最低三時間は時間を確保しなければならない。
なので、一日の初めに時間を多く取れるロがあれば、その日に数日先の分も前倒ししてまとめて電話をかけるようにしている。
わたしはそうした、あらかじめ決めた「電話をかける時間」を大事にしていて、
もし何か別な用件をその時間に入れなければならなくなった場合は、まず「電話をかける時間」を移すさきを必ず見つけてから、新たな用件を入れるようにしている。
ハートマークのわきに書きこむ 
二目の計画をチェック」したら、最後にハートマークのついた行を埋めよう。
 いまの自分よりも大きな目標に向かって前進するための予定を毎日少なくとも一つは入れておこう。
そうしなければ、目の前の景色は決して変わらない。
 コ日の計画をチェックする」のはいつがいいだろう。
それはあなたが何型人間かによる。
あなたの頭がいちばん冴えているときにしよう。
わたしは朝型人間ではない。
これまで生きてきて、朝に頭が冴えていたことはT度もない。
だから、朝に「一日の計画をチェックする」と、時問ばかりかかった挙げ句に悲惨なことになるのは目に見えている。
それでわたしは前の晩に、翌日の「一日の計画」を立てている。
もしあなたが朝型人間なら、前の晩にコ月の計画をチェックする」ことなどちらりとても思ってはダメだ。
そんな時問にはおそらく疲れてぽうっとし、まったく興味が持てないにちがいない。
このステップはとても重要だから、あなたが絶好調のときを利用しよう。
計画を実行する I必要に応じて集中できる時間を取る 人間にはフローと呼ばれる現象が起こる。
あなたもきっと経験したことがあるはずだ。
全身のあらゆる細胞がいま取り組んでいる作業に集中し、時間が止まり、まさに寝食を忘れて没頭できる状態で、そうしたときには克服できない問題はなく、想像も及ばない好結果が得られ、普段よりもはるかに優れた仕事ができる。
そんな経験に覚えがないだろうか。
それが”フロー”なのだ。
フローに入るまでには平均二十分はどかかる。
しかしその状態から醒めるのは一瞬だ。
電話が鳴ったり、犬が吠えたり、同僚が「やあ」と言ってドアから顔を覗かせたりしただけで気が散ってしまう。
またすぐに集中できると思っているが、実際にはまた二十分経たないとフローの状態にはもどれない。
この事実を考えれば、ある仕事を完了しないうちに次の仕事に移り、また元の什事にもどるというやり方がいかに非効率かがわかってくる。
 仕事には中断されてもそれほど影響が出ない、あまり集中力を必要としないものもたくさんある。
eメールをチェックしたり、イントレーをさらったり、コピーを取ったりする作業は中断されても、結果は基本的に変わらない。
だが本当に集中力を必要とし、フローに入らなければならない仕事の場合、邪魔が入らなければ一時間で終わるものが、邪魔が入れば平均して四時間ほどもかかることになるのだ。
 集中を要するなら、ドアを閉めて鍵をかけ、「立入禁止、ノックもダメ」という札をぶらさげ、電話を鳴らないようにし、ブラインドを下げ、eメールの着信ベルを切っておこう。
仕事をはじめる前に気が散る要因をすべて排除してしまうのだ。
こうすれば、二時間仕事が確実に一時間で終わり、四時間もかからないから三時間ずつ節約できるということを覚えておこう。
 閉じこもれる環境がなければ、場所を移して作業することを考えよう。
会議室をその時間だけ借り切るとか、自宅へ帰ることも考えてみよう。
図書館や地下室など、どこでも邪魔が入らないところへ自分か移動すればいいのだ。
 会社全体にこの整理法を導入するとき、わたしは邪魔の入らない時間帯を決めるように勧めることが多い。
電話や来客の応対は午前八時〜九時、午前十一時土止午、午後一時〜二時、午後四時人五時のあいだだけにする。
つまり集中力を必要とする仕事は、午前九時〜十一時、そして午後二時〜四時のあいたに集中して行うようにするのだ。
または、電話の応対を時間を決めて交替で行うという方法もある。
もしあなたが朝型人間でパートナーが夜型人間なら、午前八時から正午までは電話はパートナーに受けてもらい、あなたは集中して什事を済ませ、午後はあなたがあなたとパートナーの電話の両方を受けるようにしてみるのだ。
 一週間に一日、たとえば水曜日や金曜日(金曜日はたいてい仕事がほかどらないものだ)は自宅で勤務するようにアレンジしてもいい。
一週間に二口、午前中だけ自宅で働き、午前十一時に出社するとか、または、月水金は午後二時に早引きして、自宅で仕事をするというのはどうだろう。
やってみたいという人がいれば、いろいろな可能性が試せるはずだ。
社内の半分にやらせてみて、残り半分は通常勤務を続けさせ、二週間後に作業効率を比較してみよう。
何事もやってみなくては、何も得られないではないか。
 ただ、ここで人事なのは、「自宅でもあなたは働かなくてはならない」ということだ。
自宅で働くのはオフィス以上に気が散ることも多い。
幼い子供がいたり、あなた自身が気の散りやすいタイプだったりすればなおさらだ。
数時間を自宅で働くことに決めたら、自宅にも「コックピット」をつくらなければならない。
そうしなければ、また振り出しに逆戻りだ。
集中力が発揮できる状態に入るには二十分必要だが、集中が解けるのは一瞬だ。
なので、集中が続けられる環境をつくろう。
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